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『朗読 原爆詩集』 公演終了

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idenshi195
峠三吉生誕100年 平和祈念特別公演
『朗読 原爆詩集』 @新宿 経王寺
2月17日(金)-18日(土)、全3ステージ、終了いたしました。
ご来場、応援してくださった皆さま、誠にありがとうごさいました。

「静かなお寺の中で、ゆっくりとした動きと繊細なピアノの音色にも関わらず、人間が人間でなくなる瞬間をリアルな想像力をかき立てられた」
「ぜひとも子供達に聞かせてほしい」
「朗読劇というより朗読でしか表現出来ない“劇空間”でした」
「目はお寺の仏像を見ているのに、そこに広島の街があるような感覚」
「峠三吉の中で燃え続けたヒロシマの炎が、自分にも燃え移ったかもしれない」
「いわゆる朗読と呼ばれ認知しているものとは違うんだろうなと軽く考えていましたが、全然別物で驚きました。
声と自分との距離感みたいなものがどんどん動いて、時々ぎゅっと重なる瞬間に何かを掴まれているような気がしました」

等、多くの感想をいただきました。
アンケートにご協力いただいた皆様、またSNSで忌憚のないご意見をあげてくださった皆様、ありがとうございました。

原爆詩集:集合写真_9467

お客様と「想像力」によって時間と空間を共有する旅は、8月6日へと続きます。
今後とも、idenshi195をよろしくお願いいたします。
ーーーーー
【idenshi195 次回ワークショップはこちら】
http://idenshi195.com/workshop01/
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『朗読 原爆詩集』2/17(金)のお知らせ




【2/17金の公演】
19:00開場・受付開始
19:30開演
上演時間は80分を予定しております。途中休憩はございません。
開演後10分ほどは、演出の都合上ご入場いただけません。お時間には余裕をもってお越しください。
※全席自由席です。
※当日券の販売は19:00となります。
本日当日券は10席少々御用意出来ます。

【会場までのご案内①】
経王寺は都営大江戸線「牛込柳町駅」より徒歩1分です。

〔西口〕から出て、坂道をくだった途中にございます。

〔東口〕からは、一度坂道を下り、横断歩道を渡ったあと、坂を上った途中、「YOSHIYA」「サイゼリヤ」の入ったビルの隣にございます。

【会場までのご案内②】
○新宿で大江戸線にお乗り換えの方は「新宿西口駅」
○六本木方面、光が丘方面からお越しの方は「都庁前駅」にて
■飯田橋・両国方面■にお乗り換えください。

【お願い】
会場はお寺の本堂となります。
また上演中は演出の都合上、暖房を切りますため、非常に冷え込みます(特に足元)。
暖かい格好でご来場くださいませ。
※ブランケット等の貸し出しも行いません。予めご了承ください。

朗読と195。『朗読 原爆詩集』稽古場日誌

稽古場風景 (1)



そこには白く鮮烈な緊張感があった。

PM5:45
都営大江戸線の牛込柳町の駅を降り地上に出た私は、経王寺に向かう前にすぐ近くのコンビニエンスストアに立ち寄った。

経王寺は地上に出てすぐ見える。
稽古がはじまるまでまだ時間がある。
私は珈琲を買い、少し呼吸を整えてから、経王寺に向かった。

idenshi195の稽古場は集中力と瞬発力が必要とされる。
いや、それはどんな現場であってもそうなのだが、ここでは特に鋭く強烈なエネルギーが求められる。俳優にとって逃げ場所がない、と言えば分かってもらえるだろうか。
蜷川幸雄は演出をする際、俳優の生理を理解した上で逃げ場をなくす方法とし、稽古場に実寸の装置、小道具、音楽、衣装全てを用意し稽古初日を迎えたという(全ての公演がそうではなかったと思うが、そういう噂は有名な話だ)。
すると俳優は初日までに台詞を覚えてこざるを得なくなるのだ。
誤魔化す術や方法が、逃げ場がないからである。(言い訳させない、ということだ。ここには初めて〇〇に挑戦する、やキャリアの問題など関係なくなる)
稽古場で、演出の眼の前で「演技」を「表現」を披露するしかなくなる。
俳優の力量が曝け出される。
丸腰で挑めば裸にされてしまうし、剥き出しの俳優力とでも呼ぶべきものを求められることになるのだ。


195の稽古場はどうだろう。



こちらは朗読劇だ。


装置もないし衣装も素朴。


俳優は皆、台本を手に、稽古も本番も行う。

私はこのやり方は、逆説的に俳優から逃げ場をなくす方法だと思う。
結果だけ見れば、蜷川幸雄と同じやり方を取っている。


ただ、やるのみ、やらなければそこまで。


シビアな世界だが、それ故に緊張感と集中力が高まり、凛とした空間となる。


稽古場風景 (3)


今回の出演者は全部で14名。
語り手だけなら13名。
キャリアも年齢も様々だ。
だが総じて若い俳優が多い。


俳優に求められるのは、声や音に対する鋭敏な感覚と、朗読には欠かせない皮膚感覚。
そして空間を捉えるための第六感と、全感覚を総動員して、語りの表現が求められる。


ただ読めばいいわけではない。

文字情報を投げればいいわけではない。

イメージの世界を、音を媒介にして伝えていくのだ。


高度な技術や集中力を若手に求め、果たして普段の195クオリティが達成されるのだろうか?



idenshi195は劇団ではなく、主宰である高橋郁子さんの理念のもとに、様々な人材が集まり創作を行う場所だ。
アニメ脚本家であり、作・演出を行う高橋郁子さん
声優であり、195では演出補として技術面で俳優たちをフォローする山下亜矢香さん。
この二人が創作の中心を担いつつ、他にも制作陣に保坂藍さん、小島久弥子さん。
前回の稽古場日誌を書かれた梅屋サムさんと、様々な人が参加しカンパニーを支えている。


私は今回、プロデュース協力というポジションで参加している。
具体的な仕事としてはデザインや宣伝美術に関連したものが主だ。
視覚化しにくい195の世界を、見て分かりやすくなるように意識して、協力している。
原爆詩集_7320

私自身の活動の根幹にある朗読観に「朗読は台詞と同じ。台詞を扱う俳優にとっての生涯の伴侶たるべきもの」というものがあって、なるべく多くの俳優に朗読に触れてもらいたいと考えている。
普段の私の活動や月光密造舎での催事を御存知の方には、なんとなく理解していただけるのではないだろうか?
カジュアルな朗読として、普段は様々な題材を入口に広く取り扱っている。
高橋さんとはそういった部分で、手段は違うものの共鳴するものがあり、協力させていただいている。
195の提唱する「言葉の楽譜」は朗読技術として高度であり、同時に普遍的な要素を持っている。
決してカジュアルではないこの優れた技術を通じて、若手俳優たちが爆発的に上手くなってくれたらいいなと思っている。
そしてその後も自身の活動の中に朗読という選択肢を持ってもらえればなと願うわけだ。

稽古場風景 (2)


言葉とは、生涯の友人である。
書は、常に傍にあるものである。
朗読とは、その言葉を・・・声で、身体を通して音声化し、額面に込められた豊かさを、音で味わう行為である。
だれにでも開かれて、だれにでも出来ることに、創造的想像力を用いて飛躍させた世界を視せて伝えることが、表現としての朗読の醍醐味では無いだろうか。


本番まであと数日。

是非、この機会に、格別な朗読体験をしていただきたいと思う。
今日も稽古が続く。
若き語り手たちの飛躍は日毎高まっていくばかり。


倉垣吉宏

舞台芸術創造機関SAIの主宰。
演出、劇作、俳優として活動する一方で、古典作品を中心にした朗読の企画公演、カフェ/バーイベント等を企画。
現在は3月に開催される栃木県宇都宮市文化会館の公演「うつのみや春の演劇フェスティバル」の稽古中。
栃木の俳優を中心にし、SAIの近年の代表作「イト」を上演。
■公式サイト→http://stageguide.kuragaki-sai.com/guide/stage/it2017/

峠三吉生誕100年 平和祈念特別公演
朗読 原爆詩集

原作:峠三吉
脚本・演出:高橋郁子

原爆詩集_7320


【日時】
2017年
02月17日(金) 19:30※追加公演
02月18日(土)14:00/18:00※予定枚数終了
開場と受付は開演の30分前より開始。

【会場】
新宿 経王寺
〒162-0053 新宿区原町1-14
(大江戸線 牛込柳町駅より徒歩1分)
http://www.kyoouji.gr.jp/about/access.html

【料金】
前売3,000円/当日3,500円(全席自由)

【チケット取扱い】
■カンフェティ
セブンイレブン発券/支払
電話予約:0120-240-540(平日10:00〜18:00)
http://www.confetti-web.com/detail.php?tid=37826&
■カルテットオンライン
チケット予約/当日精算
https://www.quartet-online.net/ticket/idenshi195-03
【お問合せ】
idenshi195制作部
E-mail:info★idenshi195.com(★→@に変更してください)
TEL:080-5090-0195(留守番電話になる場合もあります)
公式サイト http://idenshi195.com

『朗読 原爆詩集』稽古場日誌

稽古風景_170201_0009

初めまして、スタッフの梅屋サムです。
本日、稽古5回目にして初参加させていただきました。
しかも、idenshi195の稽古自体も初めて・・・緊張しながら稽古場の扉を開きました。

今日は主に演出補の山下さんによる専門的な発声の稽古。
じっくりじっくり根気よく指導されていたのですが、俳優の皆さんの声が、徐々に徐々に『 届く声』に変わっていくのが聞いていて本当に楽しかったです。
身体って面白い!
目からウロコの3時間でした。

稽古風景_170201_0010

稽古写真_170208_0006

そして、今日の稽古で1番印象的だったのが、空気が張り詰める中で、
美斉津さんが第一声を発する前に入り込んでいる表情と、その第一声でした。
ぞくぞくするような空気をまとっていらっしゃり、息が出来なかった・・・。
ここはヒロシマなのだと、静かに確かにそこに居られました。


この物語はどこへ行くのだろう、見届けたい。それを感じられる時間をもらいました。
本番までどう変わっていくのか、そして本番が待ち遠しいです。


梅屋サム

演劇集団ふらっと 演出部責任者
2005年よ7年間演劇プロモーターの会社に勤務。
2011年広島市西区公民館主催事業「被爆電車公演 井上ひさし脚本『朗読劇 少年口伝隊一九四五』」で演出デビュー。
2014年演劇集団ふらっとの立ち上げメンバーとして劇団に参加。
劇団の脚本・演出・構成・イベント企画を行う。
また他団体の制作、舞台監督、演出としても活動中。
演劇と朗読を融合する演出家として今後が期待されている。
◎演劇集団ふらっと→http://ameblo.jp/readingteam-flat/


峠三吉生誕100年 平和祈念特別公演
朗読 原爆詩集

原作:峠三吉
脚本・演出:高橋郁子

原爆詩集_7320


【日時】
2017年
02月17日(金) 19:30※追加公演
02月18日(土)14:00/18:00※予定枚数終了
開場と受付は開演の30分前より開始。

【会場】
新宿 経王寺
〒162-0053 新宿区原町1-14
(大江戸線 牛込柳町駅より徒歩1分)
http://www.kyoouji.gr.jp/about/access.html

【料金】
前売3,000円/当日3,500円(全席自由)

【チケット取扱い】
■カンフェティ
セブンイレブン発券/支払
電話予約:0120-240-540(平日10:00〜18:00)
http://www.confetti-web.com/detail.php?tid=37826&
■カルテットオンライン
チケット予約/当日精算
https://www.quartet-online.net/ticket/idenshi195-03
【お問合せ】
idenshi195制作部
E-mail:info★idenshi195.com(★→@に変更してください)
TEL:080-5090-0195(留守番電話になる場合もあります)
公式サイト http://idenshi195.com

拝啓 峠三吉さま

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原爆詩集を語る。
あなたの作品を「今」を生きる聴き手の心に届ける。
そう決めた時に、わたしが選んだのは「教科書的ではない公演にする」ことでした。

文字情報や、語り手の個人的な思いを伝えるのではありません。
鮮明な情景を聴き手に想起させる工夫をし、会場を焦土に変えます。
そして、上畑正和さんの深く澄み渡る祈りの音で、焦土を包みます。

昨年の夏、3泊4日という短い滞在ではありましたが、わたしの持ちうる想像力を使って、できる限りの取材を行いました。東京に戻ってからも、いくつもの資料をあたりました。
その結果知ったのは、あなたは原爆投下の瞬間、爆心地にいなかったということです。
爆心地から仮救護所である被服廠までを行く体験を持たないあなたも、「想像力」によって原爆投下の爆心地の情景を綴ったのですね。

あなたからわたしたちへ、わたしたちから聴き手の皆さんへ、
本公演は「想像力」というバトンによって、あの日と今を繋ぐひとときとなるでしょう。
キャスト・スタッフ一同、心をこめてあなたの思いを届けます。
見守っていただければ幸いです。

かしこ
2017年1月 高橋郁子
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峠三吉生誕100年 平和祈念特別公演
朗読 原爆詩集

原作:峠三吉
脚本・演出:高橋郁子

原爆詩集_7320
1945年8月6日。午前8時15分。
28歳の峠三吉は、爆心地から3キロの自宅で被爆。
爆風により負傷しながらも、その足で知人の安否をたずね市内に入り、
涯しない瓦礫と燃えさしの堆積を見た。
知人を救護所に見舞い、
かつて人間の娘だったはずの、それらを見た。
音楽を愛し、童話を愛し、俳句を愛した三吉が、
原爆詩人へと変容せざるをえなかった景色がある。
市井の人々の思いがある。
今、あなたの隣に峠三吉が立つ。
現在とあの日を繋ぐ誘い人として。

生誕100年を翌日に控えた2017年2月18日、
深いピアノの旋律の中、
戦争を知らない世代が語る「言葉の楽譜」による朗読劇。
体感してください。
何もない空間が、想像力によって焦土へと変わる瞬間をーー。
原爆詩集_360
【日時】
2017年02月18日(土)
14:00/18:00
開場と受付は開演の30分前より開始。

【会場】
新宿 経王寺
〒162-0053 新宿区原町1-14
(大江戸線 牛込柳町駅より徒歩1分)
http://www.kyoouji.gr.jp/about/access.html

【料金】
前売3,000円/当日3,500円(全席自由)

【チケット取扱い】
カンフェティ
セブンイレブン発券/支払

電話予約:0120-240-540(平日10:00〜18:00)
カルテットオンライン
チケット予約/当日精算


【お問合せ】
idenshi195制作部
E-mail:info★idenshi195.com(★→@に変更してください)
TEL:080-5090-0195(留守番電話になる場合もあります)
公式サイト http://idenshi195.com


【出演】
麻宮チヒロ
石山千明
池田翔輝
岡田花菜
小野晋太朗
小林茜
児玉華奈
佐藤恵
竹田真季
吉田瑞樹

祁答院雄貴(アクトレインクラブ)
山下亜矢香(アーツビジョン)

美斉津恵友(花組芝居)

ピアノ:上畑正和


【スタッフ】
音 響:木内拓
演出補:山下亜矢香
制 作:保坂藍
衣装協力:竹内陽子
撮影協力:辻村美奈
制作協力:梅屋サム/小島久弥子
プロデュース協力:倉垣吉宏

【公演協力】
アーツビジョン/アクトレインクラブ/演劇集団アクト青山/演劇集団ふらっと/演劇らぼ・狼たちの教室/つきかげ座/ディーカラー/花組芝居/ピースヒロシマ実行委員会/舞台芸術創造機関SAI/こもだまり(昭和精吾事務所)/堤真理子(コスモスペース)/寺脇研/東野醒子(激弾BKYU)/ホンマアキコ

取材協力:土肥幸美/なかにし鈴子/森下弘

後援:経王寺
企画製作:idenshi195